ゴーン会見で日本人が理解できなかったこと

やる気満々ゴーンが顔を引き締めたある質問

記者会見で「日本の司法制度は不正義」と批判するなど、ゴーン氏は日本の司法制度のために逃亡せざるを得なかったと主張しました。今回の会見では、ゴーン氏がいう日本の司法制度について初めて知り、「ひどい」と思った人も世界では少なくはなかったと考えられます。日本と諸外国の司法制度の差が知らされた場にもなりました。

ヨーロッパ諸国の中では、刑務所などの収監施設は「犯罪者を更生させる場所」であり、「人間を罰する場所」ではないという考えの国があります。刑務所なのにホテルのような豪華施設や部屋、自然に囲まれたコテージ風、各部屋にテレビや本棚がある素敵な個室、人権を重んじ看守が威圧感を与えないような配慮など、本当に刑務所かと疑ってしまうような施設はザラにあります。

スペインの、母子がともに暮らせる刑務所

例えばスペインでは、子どもの福祉の観点から、3歳までの母子がともに暮らせる刑務所があります。かつての悪名高き独裁政権時代のイラクの刑務所でさえも、7歳までの子どもは母親が服役しても一緒に暮らせるようになっていました。

就学した子どもであれば、毎日マイクロバスで刑務所から学校に通います。このようになっているのは、イスラム法では離婚時も7歳未満の子どもは母親の下で暮らすと定められており、そのため7歳までの子どもは母親と隔離しないほうがよいという考えがあるためです。

サウジアラビアの刑務所では、接見時に夫婦関係が持てるプライベートな部屋が提供されます。また刑務所で結婚式を挙げ、飾り立てた寝室で初夜を迎えることもできます。これも、イスラム法には刑罰として夫婦を隔離する定めがないという解釈があるためです。

世界には囚人が部屋を自由に出入りし、施設内を移動し、ほかの囚人とおしゃべりしたりと、なんとも和やかなリゾート施設のような刑務所さえあります。面会もガラス越しではなく、食べ物の差し入れも可能。囚人服ではなく、私服も可能だったりします。

有罪判決を受けた囚人でさえこうなので、東京拘置所にいたときのゴーン氏のように、妻との接見ができず、冬でも暖房がなく、食べ物の差し入れも自由ではないと聞かされ、外国メディアが「ひどい」と思ったのは当然かも知れません。

日本は日本の司法制度があってしかるべきだと思いますが、日本の当たり前は必ずしも外国の当たり前ではないことは知っておいたほうがいいと思います。

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