今の若者が「ゴルフ」をやっていない切実な事情 実際に大学生の声をアンケートで聞いてみた

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回答してくれた学生のほとんどが「金額が高い」というバブル時代のイメージをそのまま持っており、今はプレー料金が安くなってきていることを「知らない」という。

用具についても「道具の置き場、持ち運びの大変さがあり、クラブを所有する気持ちに至らない」(映像学科3年・男性)のように、値段の高さとともに置き場所の問題もあるよう。レンタルクラブのあるゴルフ場も存在することを知らせると、要望は高かった。

ゴルフ関連のメディアなどでPRしても、ゴルフをやらない人には当然届いていない。

美大生らしいゴルフ業界への提案も

ゴルフ業界への要望、提案も美大生らしさがあった。

「広告も若い人が見るようデザインにして若者向け雑誌に出したり、店舗デザインを一新して何の店かわからないようにしたりとか」(空間演出デザイン学科3年・男性)

「よくCMで見るのはスキーが多く、はやりの女優や俳優を使っている。ゴルフもあこがれを抱かせるような宣伝戦略が必要なのでは」(彫刻学科1年・男性)

「ゴルフ場の広さを生かした空間的なデザインなど、行きたいと思うきっかけが欲しい」(空間演出デザイン学科1年・女性)

「相手の懐に入ったり、世渡りをうまくするためにできたらよいと思うものの1つがゴルフ。いい仲間を見つけられるかが重要。SNSなどでプレーヤー同士のつながりを促す仕組みを作りたい」(映像学科3年・男性)

「打ちっ放しとゴルフ場の中間ぐらいの、お試し施設があると身近になると思った」(空間演出デザイン学科・女性)

ゴルフをやらない人は、学生たちの意見にうなずいていることだろう。ゴルフをする人、ゴルフ業界の人も、うなずいていることだろう。

素直でストレートな学生たちの声が、ゴルフ界にとって「何か」のヒントになれば、いいのだが。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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