永すぎた春に終止符。住信、中央三井が統合--三井住友FGとの関係が焦点に

こうした状況下、住友信託はSIVキャピタルノートやCDO(債務担保証券)など濃縮リスク商品について、07、08年度に計1500億円の損失処理を行った。国内でも不動産担保金融のファーストクレジットなど子会社を含め与信費用が膨らんだ。アイフル、オリックスなど大口融資先の信用力も低下している。

一方の中央三井も、公的資金による優先株2000億円が今年8月に一斉転換を迎え、普通株となった。08年前半までには返済可能とみられていたが、リーマンショック後、株価が転換下限価格を下回った。さらに不動産取引が止まり、投資信託が売れなくなってくると、ストックの小ささが目につく。

三井住友FGとの距離

両行の戦略には重複部分が少なく、経営統合すればシナジーが期待できそうだ。今後の焦点の一つは、統合を株価上昇につなげ、公的資金を返済できるかどうかにある。

もう一つの焦点は、両行が傘下入りを必死で回避した三井住友フィナンシャルグループとの関係である。

信託銀行は商業銀行に比べ、顧客基盤が薄いのが弱み。新商品やサービスを売るにも一定の顧客基盤は必要だ。そのため三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行はそれぞれ三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループに入った。が、いずれの連携もうまくいっているとは言いにくい。信託銀行からすれば、業務内容も文化も異なる商業銀行が主導する形になるのが面白くないのだ。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。