心を開かない「元野良犬」を迎えた家族の大決断 熊本の山からきたギーと家族になるまで

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一方でいまだに克服できていない最も大きな物もある。車だ。乗せるのに抵抗もするし、小まめに休憩をとっても酔ってしまう。同じ元野良犬でも、車なんて全然平気な犬もたくさんいるので、これはギーの体質だろう。

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と同時に、心の問題もあるとは思っている。ギーにとって、山から保健所へと運ばれたのが、最初の車体験だっただろうから。同じ体験をしても、心に恐怖感が残る者とそうでない者がいるのは、人間だってそうである。

車を克服せねば、いざというときに病院に連れて行けない。歩ければ近所に行けばいいが、ギーもいずれは老犬になって元気に歩けなくなる。いつもいつも頭の片隅で、ギーが年老いたときどう過ごさせてやるかを考えている私がいる。ギーの車克服が今の私の課題だ。

車を怖がるギー

おおが きなこ 漫画家・イラストレーター

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Kinako Ooga

1984年生まれ。SNSやWEBを中心にさまざまな漫画を発表している。人の心の些細な葛藤をしつこく掘り下げていくのがスタイル。座右の銘は「嘘を描くな」。現在は、元野良犬の「ギー」と新たに加わったシーズーの「マル」の2匹と一緒に暮らしている。著書に『今日のてんちょと。』がある。

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