パーク24「カーシェア予約困難」解消の秘策

カーシェアとレンタカーの強みを融合した

パーク24では、これまでレンタカーとカーシェアを別々のサービスとして展開してきた。レンタカーは6時間~30日間の長時間利用ができ、個人利用では頻度の少ない顧客が中心で、夏や秋などのレジャー需要が大きい。車種数が豊富な一方で、店舗の営業時間内でしか利用できなかった。

片や、カーシェアは15分~72時間の短時間利用が主体。都心部を中心にネットワークが充実していることから、買い物やビジネスなど日常的な移動手段として利用されている。時間貸し駐車場が拠点のため24時間利用できる強みがある一方で、オプションサービスへの対応ができない。

両サービスが共存する形で成長を続けた結果、レンタカーとカーシェアを合わせたパーク24のモビリティ事業の営業利益は2018年10月期に過去最高の68億円を記録した。2019年10月期も過去最高を更新する見込みだ。

「車を借りたいのに借りられない」が頻発

それでは、既存事業が順風満帆に成長する中で、なぜ両者を融合させたサービスをあえて開始したのか。その背景には、カーシェアが急成長した結果、「車を借りたいのに借りられない」という状況が各地で頻発している事情がある。

2015年10月に41人だったカーシェア1台当たりの会員数は、2019年8月には48人へ増加。特に東京や大阪などの大都市圏で予約が取りづらくなっている。

カーシェアの最大の魅力は、駐車場代やガソリン代など維持費用の負担が必要ないことに加え、使いたい時に気軽に使えることだが、その魅力を失えば、顧客の離反を招きかねない。

会員数の急増に配備車両数が追いついていないが、カーシェアの個人利用が集中する土日に合わせて配備車両数を増やせば、平日の稼働率が低下してしまう。さらに、特に都心部は地価の高さや用地不足などの制約が多く、車両数を増やすのはそれほど容易ではない。

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