日経平均は続伸、「出遅れ銘柄」などに買いも 全体はパウエル議長講演を前に手控えムード
[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均株価は続伸した。朝方は小安く始まったものの、目立った売り材料も見られないことから押し目買いが入り、プラス圏に浮上した。ただ、上値を積極的に追う動きもなく、今晩のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に手控えムードが強かった。東証1部売買代金は7日連続の2兆円割れとなるなど、薄商いが続いている。
前日の米国株主要3指数はまちまちで、ドル/円は横ばい圏。東京時間に入ってからやや円安に振れたことで安心感が生じたものの、「パウエル議長の講演など見極めたいイベントもあるため、身動きがとれない。アクティブな買いが入らず上値は限定的」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)という。日経平均は、テクニカル的に戻りの関門として意識される2万0700円台を一気に超えるような勢いは感じられない。
一方、市場では「このところ東京市場は薄商いが続いているが、出遅れ銘柄や割安銘柄に少しずつ買いが入ってきた。きょうはトヨタ自動車<7203.T>の車用特殊鋼値上げの話が鉄鋼株の上昇につながっている」(岩井コスモ証券の投資情報センター長、林卓郎氏)との指摘があった。
また、韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると決定したことを受けて、地政学リスクへの思惑から石川製作所<6208.T>など防衛関連株が買われるなど、薄商いの中で個別物色の動きが出始めていることが注目されている。
個別では、引き続き東京エレクトロン<8035.T>、SCREENホールディングス<7735.T>など半導体関連株が買われたほか、ソニー<6758.T>など主力の輸出関連株にも堅調な銘柄が目立つ。半面、第一三共<4568.T>など薬品株の一角がさえない。
TOPIXは前日比0.28%高で終了。東証33業種ではパルプ・紙、海運業、証券業などが値上がり率上位にランクイン。半面、鉱業、精密機器、石油・石炭などが軟調だった。
東証1部の騰落数は、値上がり1104銘柄に対し、値下がりが933銘柄、変わらずが113銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20710.91+82.90
寄り付き 20579.98
安値/高値 20579.98─20719.98
TOPIX<.TOPX>
終値 1502.25 +4.19
寄り付き 1496.80
安値/高値 1496.80─1503.26
東証出来高(万株) 90710
東証売買代金(億円) 15627.78
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