東北本線の黒磯駅は長らく交流と直流の切り替え駅として有名だった。それも地上切り替えという初期の設備だった。これを車上切り替え方式に改め、デッドセクションを黒磯駅構内の盛岡方に設けることになり、黒磯駅には交流専用車両の入線は不可となった。
これにより、東北本線の列車運行形態も変わった。首都圏方面からやってくる直流電車は従来どおりであるが、黒磯以北については、交流電車の運行は、新白河以北に限り、黒磯駅への乗り入れはできなくなった。
そして、黒磯―新白河間は、交直両用電車E531系とキハ110系ディーゼルカーによる運行へと改められたのである。時刻表を見ると、12~14時台はディーゼルカーのみの運行となり、その前後の時間帯も電車とディーゼルカーが交互に走るという状況である。
支線への直通運転用の列車を除き、電化区間の東北本線だけを走るディーゼルカーというのは近年ではありえなかったのではないだろうか?
電車を所有していない
福知山と宮津、天橋立を短絡するルートとして1988年に開業した宮福線は京阪神からの優等列車の乗り入れを図るため、1996年に電化された。
そして特急電車が天橋立まで走るようになり、現在では特急「はしだて」が直通している。しかし、すべての特急が電車ではなく、一部はディーゼルカーが使われている。
また、京都丹後鉄道は電車を所有していないので、普通列車は原則ディーゼルカーでの運転となる。快速列車を含めて2往復のみJR西日本の113系や115系電車が走る。いずれにせよ、電化区間にもかかわらず電車による運転は少ない。
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