旧民進党「再結集」構想に早くも先祖帰りの声 基本政策、立候補者の調整で難航は必至か

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その一方で、野田氏が代表を務める「社保会議」(所属議員8人)は9日の総会で、立憲会派への合流に応じる方向で協議を進める方針を確認した。野田氏は総会後、「野党の塊を大きくしていくことは賛成だ」と語ったが、同会議幹部は「われわれだけで立憲と組むことはありえない」として、国民民主の動向次第との立場も明確にした。

10日の国民民主両院総会では、出席議員から「批判や反対ばかりの政党と組むのは逆戻りだ」との反発も出たが、最終的には玉木代表が提示した方針を了承。これに続く地方幹部による全国幹事会でも、「大きくまとまることが必要」との意見が多かった。

これを受けて玉木氏は会合後、記者団に「衆参両院の(統一会派の)ほうがより強力で、政権交代への早道になる」として、衆参統一会派実現を前提に立憲との協議を進める考えを強調した。

参院選伸び悩みで「再結集否定論」を撤回

立憲民主党が2017年の衆院選で野党第1党に躍り出て以来、枝野氏は「永田町の数合わせには与しない」「それぞれが競い合うことで野党の議席が拡大する」との持論を繰り返し、再結集論を否定してきた。

しかし、参院選で国民との「身内の争い」(国民幹部)もあって立憲の議席が伸び悩んだため、「次期衆院選では巨大与党に対峙できる大きな野党が必要」とこれまでの主張を一変させた。

枝野氏は「フェーズが変わった」と説明するが、比例代表に多数擁立したタレント候補が軒並み落選し、枝野氏の選挙戦略への党内の不満や不信が噴き出したことが原因とみられている。さらに、「参院で国民と日本維新の会との統一会派結成の動きが表面化したことで、枝野氏も焦った」(立憲幹部)との指摘もある。 

ただ、10日の党首会談で枝野氏は玉木氏に対し、会派入りの前提条件として、憲法論議での立憲主義の回復や、原発ゼロ法案などエネルギー関連政策など、立憲が掲げる政策への同調と協力を求めた。立憲が再結集の主導権を握るのが狙いで、統一会派も立憲会派に国民民主が合流する形を提案したため、国民内部からは「上から目線だ」(若手)との反発も出ている。

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