日経平均は反落、米中通商協議やFOMC後を警戒 8月1日の銘柄入れ替えに伴う換金売りも
[東京 31日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均株価は反落した。トランプ米大統領が中国に警告を発し、通商協議の進展に対する懸念が出ている。国内企業のさえない決算や、米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後の円高リスクも警戒された。日経平均の銘柄入れ替えの影響が出ているとの指摘も出ていた。
トランプ米大統領は30日、ツイッターへの投稿で、中国に対して通商協議を巡り自身の1期目の任期が終わるまで時間稼ぎをしないよう警告。2020年11月の米大統領選で再選されれば、通商協議の行方はさらに厳しいものとなり、決裂する恐れもあるとの考えを示した。
投資家心理が圧迫され、欧米市場で主要株価指数が下落。この流れを引き継ぐ形で、東京市場も安く始まった。その後もじりじり値を下げ、一時200円超に下げ幅を拡大した。午後は、好決算を発表した第一三共<4568.T>やエーザイ<4523.T>などが買われたが、相場全体を大きく押し上げるには至らなかった。
市場では、日米金融政策の違いも話題になっていた。「日銀が前日の決定会合で金融政策を据え置いた一方、米国は今晩のFOMCで25ベーシスポイントの利下げが確実視されている。円高懸念があるかもしれない」(三木証券の投資情報課長、北澤淳氏)との声が出ていた。
8月1日付で日経平均から千代田化工建設<6366.T>が除外される一方、バンダイナムコホールディングス<7832.T>が組み入れられる。「225銘柄のウエートの高い銘柄を中心とした換金売りも、日経平均の下落につながっている可能性が高い」(東海東京調査センターのシニアエクイティマーケットアナリスト、仙石誠氏)との指摘が出ていた。
個別銘柄では、決算発表を手掛かりにした売買も目立った。きょうは任天堂<7974.T>が反落。30日発表した2019年4―6月期連結営業利益が前年同期比10.2%減の274億円で、リフィニティブが集計したアナリスト10人の予測平均値400億円を下回ったことなどが嫌気された。一方、ソニー<6758.T>は大幅反発。30日発表した19年4─6月期(米国基準)の連結営業利益が同18.4%増の2309億円で、同期間として3年連続で過去最高を更新したことが好感された。
TOPIXは反落。東証33業種では、医薬品、電気・ガス、金属製品、保険以外の29業種が値下がり。海運、倉庫・運輸関連、輸送用機器、水産・農林、ゴム製品などが値下がり率上位に並んだ。
東証1部の騰落数は、値上がりが547銘柄に対し、値下がりが1525銘柄、変わらずが78銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21521.53-187.78
寄り付き 21526.38
安値/高値 21476.07─21589.11
TOPIX<.TOPX>
終値 1565.14 -10.44
寄り付き 1562.96
安値/高値 1562.40─1570.46
東証出来高(万株) 135088
東証売買代金(億円) 26650.27
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