19歳から3人産んだ女性が岐路で下した「決断」

子どもと自分を守るために何ができるか

離婚届は夫の分も愛さんが書き、適当な判を押して役所へ提出した。養育費は、請求してもムダだと諦めた。そのまま店が用意してくれたアパートへ子どもとふたりで移り住み、以降、夫とは一度も会っていないという。

その約半年後、ある程度の貯金を蓄えクラブを辞めた愛さんだったが、再び転機が訪れる。2人目の夫との出会いだ。

相手は、クラブのメンバーとお客合同で開催された飲み会に招かれていた男性。愛さんと同じバツイチの子持ちだったこともあり、自然と意気投合した。

「子どもを育てているのは元奥さんでしたが、彼は子育てというものをよく理解していました。親しくなって遊びに行こうとなったときも、子どもが一緒に楽しめる場所を選んでくれたりして……。周りからの評判もよかったし、いい人なのかなと感じていました」

離婚後まだ間もない愛さんだったが、1人で子どもを育てる心細さもあったのかもしれない。離婚後4年経っていた彼の猛プッシュもあり、交際して1年で入籍。当時愛さんはまだ20歳、彼は28歳だった。

長女が2歳になったその年の夏、愛さんは第2子を妊娠。子どもは3人欲しいと思っていた愛さんは、大喜び。出産に際して2人目の夫は、前の夫とはまったく違う反応を示した。

「夫は立ち会い出産を望まなかったんですが、理由を聞くと『立ち会いをすると感情移入してしまい、(血のつながらない、連れ子の)長女への接し方と差がついてしまう可能性がある』というんです。実際、長女とは、近所の人が本当の父娘だと勘違いするくらい仲良くしてくれていました。素直にうれしかったですね」

第3子を守るための「決断」

ところが、次女を出産してすぐ、平穏な生活に暗雲が垂れ込める。夫の浮気だ。

「ある日、仕事から帰ってきた夫を見て、なぜか『この人、浮気してるかも』と感じたんです。女の勘なのですが……」

カマをかけるとムキになって否定する夫。そこで愛さんが携帯をこっそり調べると、女性とメッセージのやり取りを行っていることが判明した。中には目を覆いたくなるようなショッキングな内容もあった。ある日の早朝、意を決して夫に迫ると、あっさり浮気を認めた。

「その場で女性に連絡してもらい、二度と夫と関わらないよう話をしました。相手は出会い系サイトで知り合った女性で、『家庭を壊すつもりはなかった、ただ愛し合っていただけ』なんて言い訳をしていました。なんだか昼ドラを見ているみたいな、他人事みたいな気持ちだったのを覚えています」

騒動はそれだけで終わらなかった。離婚が頭をよぎる中、なんと3人目の妊娠が発覚したのだ。

愛さんの脇の甘さといえばそれまでだが、ここで愛さんは決断を下す。3人目の子の命と、子どもたちの生活を守ることを優先し、夫と関係修復をすることにしたのだ。何を差し置いても子どもを守るという愛さんの姿勢はここでも一貫している。

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