都心へのアクセスが意外と便利な「和光」の魅力 有楽町線や副都心線の急行も停車の和光市駅

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1964(昭和39)年の東京オリンピック前には、会場となった戸田漕艇場と朝霞射撃場を結ぶオリンピック道路が開通し、返還された米軍キャンプ朝霞(キャンプ・ドレイク)内の大和町町域に西大和団地が完成。やはり大和町内キャンプ朝霞跡地に、理化学研究所が駒込から移転した。

駅近くのホンダ工場跡地は、現在はホンダのオフィスとなっている(筆者撮影)

そして現在の和光市には理化学研究所のほかに司法研修所や税務大学校があり、和光市駅近くにあったホンダの工場は移転しホンダのオフィスに。また、市内にはホンダの先端技術研究所などもある。

このように和光市内には、研究施設や公務員の研修施設などが多く、市内には理化学研究所に来ている外国人研究者が多く滞在しているという。和光市駅近くに住む女性は、ボランティアで彼らに日本語を教えているそうだ。

和光市になったのは1970年のこと

大和町が市制を施行し、和光市となったのは1970(昭和45)年。それ以前の1966(昭和41)年には、朝霞、新座、足立と4町で合併して市制を施行しようとする動きがあったが、豊かな財源に恵まれていた大和町は反対し、この構想は成立しなかった。

その後、大和町が市となったとき、埼玉県大和市を名乗ろうとしたが、大和市という自治体名は神奈川県にすでに存在していたので、市民からの公募と町議会での協議で和光市という新市名が決定した。

その和光市駅前の街並みは、都心にアクセスのよい人気のある駅であるはずなのに、低層の古い建物が多くちょっと寂しい。ただ、現在、ホテルや40軒ほどの店舗が入居する駅ビルを建設中で、来年春に完成予定だ。

駅近くの大規模マンション(筆者撮影)

すでに駅前には東横イン、スーパーホテルなどがあるが、建設中の駅ビル内にもホテルが計画されているのは、研究所や国の研修施設、ホンダなどがあるため、それら施設への来訪者の需要があるかららしい。一方で、駅前にパチンコ店が3軒もあるのは気になる。

そして近ごろ流行りのタワーマンションがこの町には見当たらず、いちばん存在感のあるマンション物件は、駅から徒歩約5分、ホンダのオフィス敷地に隣り合っている。11棟、約1600戸の大規模マンションで、1987年に和光市に地下鉄有楽町線が開通する以前の1982~1984年に竣工している。

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