日経平均株価は3日続落、一時2万0500円台 相場は6月後半まで不安定な動きになる?
[東京 31日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に3日続落。終値は2月8日以来の安値を付けた。トランプ米大統領がメキシコからのすべての輸入品に関税を課す考えを示し、リスク回避姿勢が強まった。中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったことも投資家心理を冷やした。上海株の底堅さが安心材料となり、下げ渋る場面もあったが、為替が1ドル108円台まで円高に進むと先物主導で一段安となった。
メキシコに進出している日本の自動車関連企業を巡る関税の影響が懸念され、マツダ<7261.T>やトヨタ自動車<7203.T>などの自動車株が売られた。世界経済の減速懸念から米WTI原油先物<CLc1>が一時3月8日以来の安値をつけ、原油関連の重しとなった。
TOPIXは1.29%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆3336億円だった。東証33業種では、鉱業、輸送用機器、ガラス・土石、保険などが値下がり率上位に並んだ。値上がりは水産・農林の1業種のみだった。
市場では「米長期金利低下に加え、米国を巡る貿易摩擦がメキシコへ拡大したことでドル安環境が続く懸念が出てきた。日経平均はイベントが集中する6月後半まで不安定な動きとなりそうだ。需給的に下値抵抗が乏しい価格帯であり、節目の2万円に接近する可能性も否定できない」(カブドットコム証券投資ストラテジストの河合達憲氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、ジャパンディスプレイ<6740.T>が大幅高。同社は30日、筆頭株主のINCJ(旧産業革新機構)から追加の金融支援を受けると発表。当面の資金繰りへの懸念が後退した。小野薬品工業<4528.T>も買われた。同社は30日、自己保有株を除く発行済株式総数の2.92%にあたる1500万株、取得総額300億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。需給改善などに期待する買いが入った。
東証1部の騰落数は、値上がり374銘柄に対し、値下がりが1688銘柄、変わらずが78銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20601.19 -341.34
寄り付き 20785.21
安値/高値 20581.58─20823.1
TOPIX<.TOPX>
終値 1512.28 -19.70
寄り付き 1521.31
安値/高値 1511.85─1523.81
東証出来高(万株) 143886
東証売買代金(億円) 23336.62
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