4月の日経平均株価はジリジリと上昇しそうだ NYダウやS&P500はすでに年初来高値を更新

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2つ目は安値期日だ。日経平均株価は2018年12月25日に安値1万9155円をつけており、これは2019年6月25日に「安値から6ヵ月目」を迎える。やはり二市場における信用売り残は2018年12月に0.6兆円台までしぼんでいたが、2019年3月には1兆円台まで膨らんでいる。これは3月決算期末の特殊要因(株主優待の権利取り等を狙った信用売り・現物買いの増加)を差し引く必要もあるものの、今後は売り方による買い戻しが相場を下支えしそうだ。

2012年末からアベノミクス相場の6年超を振り返ると、二市場の信用倍率(金額ベース)は2倍台~7倍台で推移している。要するに、信用倍率が2倍水準まで低下している局面では、仮需動向における買い方と売り方がおおよそきっ抗しているといえる。実際、その後に日本株が上昇しているケースも少なくない。なお、2019年3月時点での信用倍率(同)は2.25倍と低水準だ。4~6月の日本株はこの「2つの期日到来」で需給改善へ向かいつつある。

今後は「出来高(売買代金)は株価に先行する」といわれるだけに、東証1部売買代金に注目しておきたい。今年もそうなるかはわからないが、4月の日本株については海外勢は18年連続(2001~2018年)で買い越しているという事実もある。仮にアメリカの株が堅調に推移するなか、海外勢が日本株に対し積極的に動き出せば、東証1部売買代金は2兆円後半~3兆円台まで増大してくるだろう。信用取引による戻り売り圧力が和らぎつつあるなか、新年度入りしたことで国内機関投資家の益出し売りも一巡したかもしれない。となれば、4月の日本株は戻り歩調を強める展開が続きそうだ。

最後に今後の日経平均における重要な節目をあげる(4月2日時点)。

2万4270円 2018年10月高値
2万2565円 3分の2戻し(高値2万4270円→安値1万9155円に対し)
2万1927円 200日線(長期線)
2万1713円 半値戻し(高値2万4270円→安値1万9155円に対し)
2万1505円 直近値(4月2日終値)
2万1428円 25日線(短期線)
2万0973円 75日線(中期線)
2万0860円 3分の1戻し(高値2万4270円→安値1万9155円に対し)
2万0617円 2018年3月安値
2万0014円 2018年末値
1万9155円 2018年12月安値

中村 克彦 みずほ証券 シニアテクニカルアナリスト

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なかむら かつひこ / Katsuhiko Nakamura

IFTA国際検定テクニカルアナリスト(MFTA)、日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)評議員。

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