2回目の米朝会談、最大のリスクはトランプ氏

朝鮮半島の「完全な非核化」は進展するのか

2月下旬にアメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が2回目の会談を行うことになった(写真:Reuters)

史上2回目の米朝首脳会談が2019年2月下旬に開催されることになった。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の側近とされる金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長・統一戦線部長が訪米、トランプ大統領に金委員長の親書を手渡した。

会談の開催地について、ホワイトハウスは「間もなく発表する」と述べたが、ベトナムの首都ハノイか、同国中部ダナンでの開催が有力とされている。

北朝鮮の非核化措置が焦点になる

2018年6月に続く、2回目の米朝首脳会談では何が焦点となるだろうか。

シンガポールで開催された最初の米朝首脳会談では、包括的な共同声明に米朝双方が署名した。この中で、トランプ大統領は北朝鮮の安全を約束し、金委員長は朝鮮半島の「完全な非核化」に取り組むことを確認した。

さらに、①新たな米朝関係の構築、②朝鮮半島に永続的で安定的な平和体制を構築するための努力、③北朝鮮が朝鮮半島の非核化に取り組む、という内容を含む、2018年4月の南北首脳会談で出された板門店宣言の再確認、④戦争捕虜や行方不明兵の遺骨回収への努力でも合意した。2月下旬の首脳会談では、北朝鮮の非核化に対するアメリカ側の「措置」とその実行方法が具体的に取り決められるかが最大の焦点となる。

2018年6月以降、非核化について米朝双方の具体策は出てきておらず、両者の溝は埋められていない。「完全な非核化」を主張し、北朝鮮国内の核関連施設の全リスト提出を強く要求するアメリカに対し、北朝鮮は受け入れられないと反発したままだ。

また、北朝鮮は「朝鮮半島の非核化」を韓国や日本を含めて捉えるのに対し、米国は「北朝鮮のみの非核化」を要求しているという差もある。北朝鮮にとっては、「朝鮮戦争(1950~53年)は休戦状態であって敗戦したわけではない。アメリカの要求は戦勝国が敗戦国に対する要求と同じ」という反発がある。

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