マツダがガソリンエンジン開発に懸ける本気 スカイアクティブX搭載「マツダ3」の真価

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11月にデビューしたマツダ新型3。来るEV時代にガソリン車の可能性をどこまで示すことができるか(筆者撮影)

11月末にロサンゼルスで開催されたオートショー(オートモビリティLA )でマツダがワールドデビューさせた新型マツダ3。これまで全世界で600万台を売り上げたマツダのベストセラーカーで、北米での売上累計も200万台に達している。

従来のガソリン車よりも2~3割燃費向上

北米ではいわゆるエントリーモデル、最もコンパクトなサイズに相当するが、ベストセラーとしてホンダシビックやトヨタカローラなどが名を連ねるこの市場をマツダはあえて新型マツダ3の最初の販売市場に選んだ。

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言うまでもなく北米市場は現在EV化に向けて大きく舵を切っている。フォードは今年、2019年以降の国内でのガソリン車の生産をほぼ打ち切り、人気車種のマスタングなど数種類にとどめる、と発表した。

新たにラインナップされる乗用車はほぼすべてがEVを中心としたものになる、という。ゼネラル・モーターズ(GM)も乗用車の販売落ち込みに苦しみ、工場の稼働停止と大型のリストラを発表したばかりだ。

その中でマツダが発表したのは次世代ガソリンエンジンの核となるスカイアクティブXを搭載し、プラットホームからデザインまですべてを一新したマツダ3だった。

スカイアクティブXの特徴は独自の燃焼方式である「SPCCI」を用い、従来のガソリンエンジンとディーゼルエンジンのそれぞれの良さを融合させ、燃費を節約しながらディーゼルの持つトルクをガソリンエンジンでも提供する、という点だ。さらに独自の小型ハイブリッドシステムである「M Hybrid」を組み合わせることにより、従来のガソリン車両と比べて2~3割の燃費向上に成功したという。

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