米国好調のスバルが日本専用車を開発したワケ 新型スポーツワゴン「レヴォーグ」を発表

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内燃機関には水平対向エンジンに直噴ターボを組み合わせたものを採用。今回新たに1.6リットルの小排気量エンジンも加え、「環境対応も進め、時代性のある商品にした」と吉永社長は自信を見せる。

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「レヴォーグ」を披露する吉永社長

日本のトレンドになっているハイブリッドシステムの搭載については「(現在採用している)「XV」の後にどう展開するか決まっていないので、当面はない」とした。

レヴォーグの発売を受け、一部報道では「レガシィ・ツーリングワゴン」が来年にも廃止されると取りざたされたが、「レガシィをやめて、こちらに切り替えるということはない。サイズも違うので心配ない」と吉永社長は言う。

新型「アイサイト」を搭載

また、レヴォーグには、今年10月に発表された新型の予防安全システム「アイサイト(Ver.3)」がスバル車として初めて搭載される(関連記事:「富士重、進化した"ぶつからない車"の実力」)。カラー認識が可能になったステレオカメラを採用し、危険認識の精度がアップ。先行車の速度に合わせて追従するクルーズ・コントロール機能や、車線をはみ出さないようにするレーンキープアシスト機能も加わり、より自動運転に近い状態を実現できる。

米国が活況な中、「やはり母国ですから」と日本市場への思い入れを見せる吉永社長。発表の場では終始笑みを見せ、出来栄えへの満足感がにじみ出ていた。日本の「スバリスト」たちに、気持ちは通じるだろうか。

(撮影:尾形文繁)

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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