スズキもデータ改ざん、疲弊深刻な生産現場

止まらぬ検査不正、日産はコスト重視が根因

スズキの鈴木俊宏社長(右)は9月26日、会見を開き、新車の出荷前の検査における新たな不正発覚を陳謝した(撮影:梅谷秀司)

「新たな事案が判明し、重く受け止めている。心よりお詫び申し上げます」。9月26日夜、スズキが開いた記者会見で、鈴木俊宏社長は深々と頭を下げた。

スズキは新車の出荷前に行う完成検査に関して、新たな不正が判明したと発表した。不正が見つかったのは、燃費や排ガスなどを100台に1台の割合で調べる抜き取り検査という工程だ。

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スズキは8月9日、この工程で検査条件を逸脱したデータを有効としていたと発表し、再発防止を誓ったばかりだったが、今回の発表で対象台数が増えたほか、新たに燃費測定値などを不正に書き換えていたことも判明。軽自動車などの4輪車だけでなくオートバイでも不正検査が発覚。再び社長が謝罪する事態に追い込まれた。

国からの指摘がきっかけ

不正な書き換えが行われていたのは、スズキの湖西、相良、磐田の3工場で2009年5月~今年7月に検査をして測定データが残っていた自動車1万8733台のうち、全体の14.6%に当たる合計2737台。排ガスや燃費、温度・湿度、大気圧など何らかの書き換えがされていることが判明した。

8月に問題を発表した際には、「書き換えはない」と明言していた鈴木社長だが、立ち入り検査を行った国土交通省から指摘を受け、社内調査を進めていた。鈴木社長は「社内調査が極めて不十分だった」と陳謝した。

日産自動車やSUBARUでもデータの書き換えが行われていたが、いずれも900台規模。スズキの書き換えは3倍近い規模となる。もっともスズキによると、意図を持った書き換えと、そうでない書き換えがあると認識しており、現時点で2名の検査員が、測定結果の燃費値が社内の管理平均値を下回った場合に二酸化炭素(CO2)の排出量を小さくする意図的な書き換えを行っていたことがわかっている。

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