三木谷社長、「規制強化」に怒りの辞任へ

薬のネット販売規制に抗議

11月6日、政府の産業競争力会議のメンバーである楽天の三木谷浩史会長兼社長は、医薬品のインターネット販売に関して、一部規制が残ったまま立法化されれば、同会議の民間議員を辞任すると表明した。写真は3月、都内で撮影(2013年 ロイター/Issei Kato)

[東京 6日 ロイター] - 政府の産業競争力会議のメンバーである楽天<4755.T>の三木谷浩史会長兼社長は6日午後、記者会見し、医薬品のインターネット販売に関して、一部規制が残ったまま立法化されれば、同会議の民間議員を辞任すると表明した。

政府が成長戦略の一環として行う医薬品のネット販売解禁で、一部規制を残したことに抗議、全面解禁を求めるもの。産業競争力会議はアベノミクスの三本目の矢である成長戦略の具体化を図る重要な会議であり、政府が就任を要請した議員が辞任すれば、政権運営には痛手となるとの見方もある一方で、「岩盤規制」の緩和は半年程度で結論が出るほど単純な善悪の問題ではない、との専門家の見方もある。安倍政権が最後まで成長へ向けた改革の議論を継続させることができるかが問われることになりそうだ。

三木谷氏は「規制強化」と怒り、方向固まれば辞任

医薬品のネット販売について、三木谷氏は全面解禁を主張してきた。一方、政府は安全性と利便性のバランスを図るとして協議した結果、劇薬のネット販売を禁止とし、市販の医薬品に転用した直後の品目も一定期間、ネット販売を禁止すると決定した。

これに対し三木谷氏は合理的根拠がない中でネットのみ販売禁止期間を設けることは問題だと指摘。劇薬に関してもネット販売を禁止するのであれば対面販売も禁止すべきと主張し、法的措置も辞さないとしている。

6日午後会見した三木谷氏は、厚生労働省の方針について「規制緩和の後退というより、規制強化だ」と怒りを表し、「(規制緩和とは)逆方向を向いており、とても残念だ」とコメントした。

そのうえで、「厚生労働省の薬事法改正案が立法化されれば辞任する」と述べ、立法化を待たずに「方向性が固まれば」と早期辞任を示唆した。

楽天子会社のケンコーコムなどがネット販売解禁を巡って起こした行政訴訟の上告審では、最高裁判所が「規制は無効」との判決を下し、ケンコーコム側が勝訴している。三木谷氏は、今回、一部規制を残したままのネット販売が立法化されれば再度ケンコーコムが国を訴えることになるが、楽天としてこれを支援すれば、政府側の民間議員という立場と矛盾する、と議員を辞する理由を説明した。

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