セブンの将来を握る「ネットコンビニ」の正体

専用の配送会社使ったECでアマゾンに対抗

今もなお物流危機は続いている(撮影:尾形 文繁、デザイン:新藤 真実)

「ありがとうございます、職員のおやつなんです!」

北海道札幌市のある保育園の玄関。エプロン姿の女性が、25個のどらやきが入った袋を笑顔で受け取る。袋を渡しているのはセブン-イレブンの制服を着た女性だ。

『週刊東洋経済」8月20日発売号(8月25日号)の特集は「物流危機は終わらない」です。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

セブンは2017年10月から、北海道の一部店舗で「ネットコンビニ」と呼ぶ新たなネット通販(EC)サービスを始めた。セブンが取りそろえている2800商品(カウンターのおでんなどは除く)の中から客がスマートフォンで注文し、在庫があれば最短2時間で配送するというサービスだ。

セブンに限らず、EC事業者にとって今、配送費の値上がりが大きな問題になっている。セブンが手掛けるネットコンビニは、この問題に解を出そうとする取り組みだ。

『週刊東洋経済』は8月20日発売号で「物流危機は終わらない」を特集。配送費値上がりの構図やEC事業者をはじめとした荷主各社の対応策などを掲載している。

「セブンミール」きっかけにセブンとセイノーが提携

冒頭の保育園は最寄りのセブンから数百メートルしか離れていないが、保育園の職員は「仕事を抜け出して買い物に行くのは難しいので、このサービスは便利」と話す。

注文の流れは次のようになっている。利用者はまずスマホでネットコンビニのサイトにアクセスし、配達を希望する場所の郵便番号を入力する。すると注文可能なセブンの店舗がいくつか表示され、希望する商品を注文する。日用品のみならず、おにぎりやサンドイッチといったデイリー商品も注文可能だ。

注文情報は加盟店にある専用のタブレット端末に送られる仕組みだ。注文が入ったことを知らせる着信音がタブレット上で鳴ると、店の従業員は売り場に実際にその商品があるかを確認し、タブレットに在庫の有無を記録する。

在庫状況は注文した客のスマホにショートメッセージで届き、欠品があった場合には、「欠品以外の商品で注文を確定する」「商品を追加・変更する」「注文自体をキャンセルする」の選択肢から選ぶ。注文確定後、従業員は商品を売り場からピックアップして店のバックヤードで保管するという流れになっている。

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