ただ、数字ほどの混雑緩和をどれだけの利用者が実感しているかは何とも言えない。混雑率の測定基準があいまいといった指摘もあるが、それを別にしても混雑率はあくまで「ピーク時1時間の平均値」のため、実際の混み具合はそれぞれの列車によってばらつきがあるからだ。
小田急の場合、停車駅の少ない快速急行に利用者が集中する一方、今年春のダイヤ改正で新たに登場した通勤急行や途中駅始発の東京メトロ千代田線直通各駅停車などは比較的余裕があり、列車による混み具合の差が目立つ。小田急は駅ホームの放送などで、快速急行から通勤急行などへの分散乗車を呼びかけている。
今回調査結果が公表された路線のうち、前述の首都圏83区間を対象に集計したところ、混雑率が低下したのは計36区間。このうちピーク時の利用者数減少が理由だったのは30区間、利用者数は一定か増加したものの、列車の増発や車両数増加などの輸送力向上で混雑率が下がったのは小田急の3路線(小田原線・江ノ島線・多摩線)と都営地下鉄新宿線、東武伊勢崎線の5区間、利用者減と輸送力向上が重なったのが相鉄本線だった。
3位と4位に共通する「あの駅」
一方、混雑率が前年度と比べて上昇したのは35区間だった。中でも目立つのは、191%から196%へと5ポイント上昇したJR横須賀線(武蔵小杉―西大井間)だ。2016年度に3万5550人だった同区間のラッシュピーク時1時間(7時26分~8時26分)の輸送人員は、2017年度には3万6590人へと1000人以上増加。列車の本数や編成は変わっていないため、利用者増がそのまま混雑率の上昇につながった。
この記事は有料会員限定です
残り 1548文字
