シャープが2000億円調達、優先株買い取り 財務体質を改善、成長戦略を加速化へ

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 6月5日、シャープは、関東財務局に2000億円を上限とする新株発行を登録した。写真はシャープのロゴ。2016年10月に千葉で撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 5日 ロイター] - シャープ<6753.T>は5日、関東財務局に2000億円を上限とする新株発行を登録した。調達資金で金融機関が保有する優先株を買い取るほか、残額を設備投資などに充てる。配当率が高く、将来の株式希薄化につながる可能性のある優先株を買い取ることで、財務の改善を進める。

みずほ銀行と三菱UFJ銀行が保有するA種優先株を、約1850億円で買い取る。増資は効力が発生する13日から1年以内に行う予定。

両行が保有する優先株は配当率が日本円TIBOR(6カ月物)に2.5%を加算した数値に設定されており、「現在の財務状況等に照らせば高水準になっている」(同社)という。また、同優先株は2019年7月1日以降、普通株式への転換請求が可能となるため、希薄化懸念が株価の上値を抑える要因となる可能性もあった。

財務戦略の足かせとなっている優先株を買い取ることで、成長戦略を加速させる。

 

 

(志田義寧)

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