下着のワコール、「婦人靴」が売れ続ける理由 客室乗務員やホテル従業員から圧倒的な支持

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下着メーカー大手のワコールは1988年に靴の販売を開始した。同社が手掛ける靴ブランド「サクセスウォーク」は働く女性を中心に人気を博している(記者撮影)

「えっ、あのワコールが靴を出しているの?」――。5月のある週末、東京都心の大手百貨店。婦人靴売り場の一角を通りすがった女性客から、そんな声が上がっていた。

創業1946年、京都に本社を置くワコールは、国内の婦人向けインナーウエア市場でシェア1位を誇る下着メーカー。下着の卸売りでは高価格帯の「ワコール」や量販店向けの「ウイング」を展開するほか、直営店も多数運営している。

立ち仕事の女性から支持を集める

そんな下着の名門メーカーが実は靴を販売していることは、あまり知られていない。同社の靴ブランド「サクセスウォーク」は、働く女性をターゲットとしたパンプスを展開。価格は1万~2万円台という設定だ。百貨店の婦人靴売り場での販売を中心とし、黒やベージュなど定番カラーのシンプルなデザインがほとんどだ。

百貨店の婦人靴売り場では、ワコールの靴コーナーを設置する店舗も増えつつある。定期的に足の計測を行うイベントも開催している(写真:ワコールホールディングス)

スニーカーブームの裏で多くの靴メーカーがパンプスの販売に苦戦する中、サクセスウォークの2017年度売上高は10.2億円(前年度比5%増)と順調に拡大。販売を始めた2004年度の売上高から約20倍に伸び、累計販売足数は88万足に達した。最近では百貨店に「ワコールの靴」のコーナーを設けるなど、新参者でありながら、靴売り場では徐々にその存在感を高めている。

特徴的なのは、立ち仕事が多い女性からの支持の高さだ。発売当初から「客室乗務員やホテル従業員、営業販売をされる方たちから圧倒的な支持があり、売り上げをけん引していただいてきた」(ワコール・ウエルネス事業部の鈴木淳部長)。

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