半額以下は当たり前! 続々襲来するアジア超格安エアラインの衝撃

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中でもLCCの強さは観光路線で際立つ。「豪州線はビジネス客が少なく儲からない」という理由でJALなどが大幅縮小を行う一方、ジェットスターは便数を拡大し、日本-豪州間で親会社のカンタス航空を上回る最大手に浮上。「LCCとはブランド力が違う」としてきたJALもジェットスターと異例のコードシェア(共同運航便)を結び、実力を認めた。ジェットスターは「カンタスに比べてコストは4割低い」(片岡優日本支社長)。燃料高でも、昨年度は前期比4割増の約100億円の税引き前利益を計上し、大手が逃げた観光路線をも儲かるビジネスに変えている。

最後の有望地域が日本 10年に空のビッグバン

LCCは航空規制緩和を機に1990年代ごろから欧米で急成長してきた。今や世界中で100社以上が就航し、世界シェアは2割を超える。大手が伸び悩む一方、LCCは2ケタ成長と勢いは抜群。そして最後の有望地域が日本だ。

日本では今年4月に運賃の下限規制が撤廃され、アジア各国との航空自由化も進展するなど環境が整ってきた。10年には成田と羽田の首都圏両空港の発着枠も拡大。羽田は国際線も大幅解禁される予定で「空のビッグバン」を迎える。一方、同じく10年に開港する茨城空港は、ターミナルビルをLCCが利用しやすい簡素な構造に設計を変更。エアアジアにも秋波を送るなど、閑古鳥の地方空港にもLCCは期待の存在だ。

ただ、日本ではJALとANAに代表される手厚いサービスや安心感を求める人も多く、運賃だけで利用者がすぐに飛びつくかは未知数だ。運賃が安いスカイマークも一定の支持を得るまでに10年かかった。認知度が上がれば、運賃は有力な武器になる。日本でもLCCはメジャーな存在となるだろうか。


(冨岡 耕 =週刊東洋経済)
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