坂本前社長が語る「エルピーダ倒産」の全貌

経営破綻からマイクロン傘下に入るまでの舞台裏

会社更生法申請から1年半──。DRAM専業のエルピーダメモリは7月末、米マイクロン・テクノロジー傘下に入った。負債総額は4480億円と製造業では過去最大。2009年に経済産業省が産業活力再生法(産活法)を適用。日本政策投資銀行が300億円を出資する“お墨付き”の日の丸DRAMメーカーが、なぜ倒産したのか。坂本幸雄前社長に顛末を聞いた。

──エルピーダが経営破綻した最大の原因は何だったのか。

産活法に認定されて、09年に政投銀から300億円の資本注入をしてもらった。これが中途半端だった。シャープやルネサスエレクトロニクスには巨額の借金があるでしょう? エルピーダも1000億円の借金をしていれば、銀行は潰せなかった。だから一番の失敗は300億円でリーディングバンクを政投銀にしたこと。政投銀がなければメインバンクがどこか出てきたはずだ。

──当時はDRAMに投資する時代ではないという風潮もあった。

銀行には見えないのでしょうが、それは違う。

11年12月と12年1月には米アップルの担当者が日本に来て、政投銀に「DRAMは重要なのでエルピーダをサポートしてほしい」とお願いしてくれた。アップルも韓国1社(サムスン電子)体制になることを懸念していた。しかし政投銀は「日本にDRAMは必要ない。韓国から買える」と言ったから、アップルはあきれ果てていた。

次ページ幻に終わった台湾連合
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • 最新の週刊東洋経済
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 女性の美学
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
新車販売の3割が自社登録<br>BMW「自爆営業」の実態

高級輸入車BMW。その国内販売店で今、大量の新車が中古車として売られている。日本法人が課した厳しいノルマで、ディーラーが自社登録しているのだ。本誌はBMWジャパンの強引な販売の証拠となる内部資料を入手。背景にも迫る。