ソフトバンクが1515億円で射止めた"金の卵" あの「パズドラ」を超える人気を誇るスーパーセルとは?

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2タイトルの勢いが加速する前の2012年12月期には、すでに売上高104億円、営業利益52.1億円を計上(1ユーロ=133円換算)。「今後アジアでの展開、特にアンドロイド端末のシェアが半分を占める日韓では大きな成長が期待できる」(アップ・アーニーで日本のカントリーディレクターを務める桑水悠治氏)という。

パズドラの海外展開に弾み

一方のソフトバンク、ガンホー陣営にとっても、スーパーセルを取り込む効果は大きい。

ソフトバンクは2013年7月、米国の携帯電話会社スプリント・ネクステル・コーポレーションの買収を完了。グローバルでの携帯電話契約者数拡大に向け、コンテンツ面の強化が必要だった。国内では4月にガンホーを連結化している。

「クラッシュ・オブ・クランズ」は、自分の村を建設し、兵隊のトレーニングを行って他の村と戦って領土を増やしていくゲームだ

ガンホーも2012年11月に米国、同年12月に韓国でパズドラの展開を始めたが、日本ほどの爆発的ヒットには至っていない。

今年の6月24日から7月7日までの約2週間でクラッシュ・オブ・クランとのゲーム内コラボレーションを日米同時で行い「米国での知名度を高められた」(ガンホー)ことから、今後の海外展開の足掛かりとして、SPCへの出資を決めた。

野村證券の調べによれば、モバイルアプリの成長によって、国内ゲーム市場は2013年に1兆円を突破する見通し。ゲーム専用機の市場は横ばいでも、市場全体はその後も年率1割前後の成長が見込まれている。グローバルでも同様の旋風が吹く中、突如明らかとなった今回の買収劇。ソフトバンクグループが一段と飛躍する試金石となりそうだ。

二階堂 遼馬 東洋経済 記者

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にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

解説部記者。米国を中心にマクロの政治・経済をカバー。2008年東洋経済新報社入社。化学、外食、ネット業界担当記者と週刊東洋経済編集部を経て現職。週刊東洋経済編集部では産業特集を中心に担当。

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