地震から2年「南阿蘇鉄道」の復旧が始まった 「マンガよせがきトレイン」も復興に一役

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南阿蘇鉄道の社員は震災前には16人いたが、現在は8人。目下、復旧に向けて運転士2人・鉄道施設管理者1人を募集している。

その後のニュースで、運転士の応募が1人しかないと報道されていたが、再取材したところ現在は結構な数の応募があるそうで安心した。6月1日入社に向けて、応募期間は今月20日までとのこと。興味ある方はぜひ応募してください。

全線復旧で駅弁復活にも期待!

この日、着工式のお土産にお弁当をいただいた。調製元は、南阿蘇鉄道の駅弁「南鉄とり飯弁当」を作っていたヒライさんではないか! テンションが上がった。

安全祈願祭の特別弁当。おいしくいただいた(撮影:坪内政美)

「南鉄とり飯弁当」は立野駅で売られていたが、列車の運休とともに、今は販売休止している。復旧した後には販売を再開されるのかと尋ねたら、「ぜひまた販売したいと思います」とのお答えをいただいた。期待したい。ちなみにヒライさんは、ちくわにポテトサラダを詰めて揚げた熊本のB級グルメ「ちくわサラダ」でも有名なお店である。

ところで南阿蘇鉄道の駅舎は、それぞれカフェなどに利用されている場所が多い。町長のお話にもあったが、南阿蘇鉄道が所有しているのは、線路とその土地のみ。駅舎は、それぞれの村、町のものだという。高森駅は高森町の管轄だが、それ以外は全部、南阿蘇村に所有権がある。

阿蘇白川駅はかわいらしい外観が人気。こちらにもカフェが入っている(撮影:坪内政美)

聞くところによると、南阿蘇村の駅は無人駅が多いので、駅舎自体の管理(清掃、維持など)をしてもらえれば、ほぼ無料で貸しているのだそう。不通区間の駅でも、駅舎でお店などをやっているので不思議に思っていたが、理由はそこにあった。地元の方たちは、駅というより店として利用しているようだ。

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