大塚家具と匠大塚、苦悩深まる父と娘の関係 父の「匠大塚」も順風満帆とは言いがたい

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ただ、その匠大塚の経営も順風満帆とはいえないようだ。高級家具に特化した匠大塚は、2016年に春日部と東京・日本橋に大型ショールームを開業。春日部店は西武百貨店跡地を改装したもので、売り場面積は東京ドームのグラウンドの2倍の広さに及ぶ超大型店舗だ。

未上場のため匠大塚の詳細は明らかにされていないが、信用調査会社によると、2015〜2016年度決算は営業赤字が続いている。

父の匠大塚も苦戦か

2017年には、勝久氏の最側近として大塚家具から匠大塚に移り、役員を務めてきた池田真吾氏と所芳正氏が「自己都合」により相次いで辞任。池田氏は登山用品を扱う好日山荘の社長に、所氏はコンサルティング会社の監査役にそれぞれ就任した。

さらに同年9月には、春日部店の土地を担保に差し入れ、地元の金融機関との間で15億円の融資枠を設けている。

匠大塚は「業務拡大に伴う借り入れ」と説明するが、決して余裕のある状況とはいえないだろう。

父娘復活へのシナリオは依然として見えてこない。久美子社長は株主を前に、今後の生き残り策をどう説明するのか。

真城 愛弓 東洋経済 記者

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まき あゆみ / Ayumi Maki

東京都出身。通信社を経て2016年東洋経済新報社入社。建設、不動産、アパレル・専門店などの業界取材を経験。2021年4月よりニュース記事などの編集を担当。

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