「靴磨き」を習慣にデキる人とできない人の差 サッとひと拭きから人生が動き出す

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靴磨きを始め靴がきれいになると、部屋やデスクや鞄の中など、身の回りも同じようにきれいになっていきます。そもそも、靴をきれいに磨こうとしたとき、靴磨きをする周囲の空間も、きれいでなければなりません。ここでいう「きれい」の条件を挙げると、具体的に次の三つです。「余計なものがない」「整理整頓されている」「風通しがいい」。

つまり、がらんとしているくらいのほうが、むしろいいのです。玄関で靴磨きをされる方は、余計な荷物などを置いていないはずです。ベランダやリビングなどで磨かれる場合も同じだと思います。ある程度のスペースがないと磨くことはできないので、自然と片づき整頓されていくはずです。先に挙げた三つの条件は、どんな場所にも当てはまるはずです。靴をきれいにして、靴磨きをする場が整理整頓できた人は、自分自身の生活環境もガラリと変わります。

「デスク周りが雑然としているのが我慢ならなくなって常に整頓するようになった」

「必要なものが整理されて、収納がきれいになった」

「靴だけでなく、鞄や財布などのビジネスアイテムをきれいにする習慣がついた」

こうした「いい変化」のお話はよく聞きます。靴がきれいになれば、すべてがきれいになる。整理整頓が波及していく感覚は本当に気持ちがいいものです。

「幸せな靴」にチェンジさせよう!

「自分に合う靴、椅子、ベッドを見つけることができれば、その人の人生は幸せである」

ヨーロッパにはこのようなことわざがあるそうです。人間は立っているか、座っているか、寝ているか。主にこの三つの姿勢でいるもの。それぞれのシーンで自分をぴったり支えてくれる「最適なもの」を手に入れることができれば、確かに「幸せ」に違いありません。仕事で結果を出している方は、無意識のうちに、このことわざの教えを守っていることが多いです。

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睡眠時のベッドや寝具にこだわっている人は多いですし、職場や自宅の椅子にこだわる人も珍しくありません。靴もまた、同じです。自分に合った靴を大切にきれいに履き続けることで、それが「幸せ」につながります。「不幸な靴」には、さまざまな形があります。

・汚れているままの靴
・ところどころはげた靴
・キズだらけの靴
・かかとがすり減っている靴
・爪先が反り返っている靴
・サイズが大きすぎる靴
・サイズが小さすぎる靴

けれども、「幸せな靴」には、一つの形しかありません。遠くから見ても、ジャストフィットして光沢をまとっている靴です。まずは、皆さんの靴も「幸せな靴」にチェンジさせましょう。それが自分と周囲に好影響を与え、さまざまなプラスの効果をもたらしてくれるのです。

長谷川 裕也 靴磨き職人

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はせがわ ゆうや / Yuya Hasegawa

1984年、千葉県出身。靴磨き専門店Brift H(ブリフトアッシュ)代表。2004年20歳のときに丸の内の路上で「靴磨き」を始める。約1年後、品川駅前の路上へ移るころには、行列のできる靴磨き屋として有名に。2008年6月、南青山にカウンタースタイルの靴磨き専門店、Brift Hを開店。2017年5月、イギリス・ロンドンで行われた「ワールドチャンピオンシップ・オブ・シューシャイニング(靴磨き世界大会)」で優勝し、「靴磨き世界一」の称号を得る。『自分が変わる 靴磨きの習慣』(ポプラ社)は初の「靴磨き系自己啓発書」。近著に『靴磨きの本』(亜紀書房)。

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