ピエトロが運営する「野菜食べ放題」の正体 「万能調味料」としてのドレッシングをPR
ビュッフェでは、9種類をちょうど盛りつけられるよう、9個のマスに分かれたプレートが準備されている。見た目よく盛りつけようとするとちょっとずつしか乗らないが、何度でもお代わりしてよいそうだ。
「1度目は全種類を食べて、2度目は気に入ったものだけを盛って、というお客様が多いようです。さらに、『この料理をうちでも食べたい』と思ったら、料理に使われているドレッシングを購入していかれます」(岡野氏)
なお、このデリビュッフェはテイクアウトもOKだ。同じように9種類のマスに分かれた容器に詰め放題で831円。あらかじめ盛りつけられたものも販売されていて、こちらは600円と300円だ。
評判のほどはというと、平日は80人程度、土日は100人程度と、かなり繁盛しているようだ。席数はテーブル席も含め26席なので、営業時間4時間のうち4~5回転と、ほぼフル回転の状態。ただし、この取り組み自体はPRが主たる目的。実際の利益という形では、業績アップにはつながらない。
「女性客が圧倒的に多いですが、男性のお客様が1人でぶらっと入ってこられることもあります。あとは近辺で働く外国人も多いです。ベジタリアンで『野菜が食べられるのでうれしい』と、休日に来ていただいたこともあります」(岡野氏)
こちらのベジデリ、野菜が中心でヘルシーなのだが、心配なのが、塩分とカロリーだ。野菜だからと食べすぎると、塩分と油分を取りすぎてしまう可能性もあるので注意しなければならない。
「確かに、ドレッシングのニーズとしても健康志向が高まってきています。そのため油を50%、70%とカットしたタイプやノンオイル、減塩タイプなども発売しています。また、最近では油についてもお客様の認知が高まっていて、質のよい油は、野菜との組み合わせによっては少量取ったほうがよいことを知ってらっしゃいますね。エキストラバージンオリーブオイルを使用したものも発売しています」(岡野氏)
賞味期限の短いピエトロドレッシングだからこそ
実は、ピエトロのドレッシングの最大の特徴が、加熱処理を行わず、作りたてのフレッシュな味わいを重視していること。そのため賞味期限も3カ月程度と、他社(8カ月から1年というものもある)より短い。いくら上質な油でも、熱や光を当てると酸化劣化してしまう。これを踏まえ、同社でも遮光性の高い緑色ボトルが採用されるようになった。
「賞味期限の短いピエトロドレッシングだからこそ、おいしく使い切れるようなレシピを、ビュッフェや、料理教室で紹介しています」(奥多氏)
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