45歳女性が「電撃結婚」で気付いた致命的失敗 家で「甘い選択」をすると、後から痛い目に

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不動産は個別の物件によってかなりの差が出るので、100%当てはまるとは言えませんが、たとえば東京都内のワンルームマンションの場合、新築だと2500万~3000万円程度というのが相場です。超都心の港区、千代田区のブランドエリアになると、ワンルームなのに4000万円を超える物件も珍しくありません。一方、これが中古となると1000万円を割って数百万円程度~2300万円程度の物件が中心です。

なぜこのような価格差が生じるのでしょうか。それは、新築物件にはいわゆる「新築プレミアム価格」が上乗せされているからです。新築プレミアム価格とは、売り出すときに広告宣伝費や不動産業者、建築業者の利益を上乗せした価格のこと。

みなさんのご自宅にも新築物件の広告が入ってくると思いますが、あの広告には結構なコストがかかっています。通常、新築物件は物件価格の2~3割がプレミアム価格として上乗せされていると言われています。たとえば、3500万円の物件であれば、700万円程度がプレミアム価格としてのっているということ。極端な話、新築物件を購入して次の日には、2800万円に値下がりするというイメージです。

貸したり売ったりは、簡単に実現できない

C子さんが購入したマンションは、都内とはいえ、都心からは結構外れた郊外で、しかも駅からは徒歩15分程度のマンションでした。にもかかわらず、面積がそこそこ広めということもあり、4000万円近くしました。典型的な新築プレミアム物件でした。

読者のみなさんからは、こんな声が聞こえてきそうです。「部屋がそこそこ広い物件なら、そこにダンナと住めばいいじゃん」と。しかし、そういうときに限ってと言うわけではないのですが、C子さんのご主人の仕事は結構な激務で、「できるだけ職場から近い都心エリアに住みたい」とのことでした。C子さんも彼の体を気遣い、職場に近いところに住むことに賛成した結果、買ったマンションが完全にお荷物になっているわけです。

「じゃあ、家賃を下げても貸せばいいじゃん! それでもダメなら売ればいいじゃん!」。再びそんな声が聞こえてきそうですが、そのとおりですね。しかし、いざマンションを人に貸そうとしたところ、今や駅から遠く、1人で住むには中途半端に広く、郊外エリアだったため、借り手がなかなかつかないとのことでした。家賃を大幅に下げるのもなんだかばかばかしいし、売却しようにも、買い手も、なかなかつきません。

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