AIで金融業務は「ブラックボックス化」する 黒田日銀総裁が警戒する膨大なビッグデータ

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12月4日、日銀の黒田東彦総裁は、都内で開催された仏パリ・ユーロプラス主催のイベントで講演し、金融と情報技術(IT)の融合「フィンテック」の将来性について話した。写真はスイスで演説する同総裁。13日撮影(2017年 ロイター/Arnd Wiegmann)

[東京 4日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は4日、都内で開催された仏パリ・ユーロプラス主催のイベントで講演し、金融と情報技術(IT)の融合「フィンテック」の将来性について話した。

これまで「銀行店舗ATMなどの金融インフラが十分普及していない新興国や途上国でも金融サービスを提供できる」などと評価。日本でも高齢者などの「詐欺防止に生体認証やAI(人工知能)が貢献しうる」との期待を示した。

また金融業務に「伝統的な金融機関とは異なるプレイヤーが数多く参入する」など、「金融機能を担う主体の広がりなどが経済に影響を与えうるとした。

同時にリスクとして、金融業務でAIの活用が進めば「意思決定がブラックボックス化し、顧客にとってのリスクにつながる」と指摘した。

金融システムのリスクを精査する上で、従来の金融機関の資産規模に加え、「膨大なビッグデータや、広く使われるアルゴリズムなどの重要度が増していく」と警戒した。

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