キヤノン、カメラ・新規事業好調で上方修正 東芝から買った医療機器は収益力に課題

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 10月24日、キヤノンは、2017年12月期の連結業績予想(米国基準)を上方修正し、従来3300億円とみていた営業利益見通しを前年比52.9%増の3500億円に引き上げた。写真は都内で昨年2月撮影(2017年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 24日 ロイター] - キヤノン<7751.T>は24日、2017年12月期の連結業績予想(米国基準)を上方修正し、従来3300億円とみていた営業利益見通しを前年比52.9%増の3500億円に引き上げた。カメラが回復基調のほか、有機ELパネル製造装置などの新規事業が好調で、4年ぶりの増収増益を見込む。

創立80周年を迎え、1株当たり10円の記念配当を実施。これを含め年160円の配当(前年度実績150円)を実施する。修正した営業利益予想3500億円は、トムソン・ロイターがまとめたアナリスト21人の予測平均値3305億円を5.9%上回っている。

17年12月期は売上高が前年比19.9%増の4兆0800億円(従来予想4兆0500億円)、純利益は同62.6%増の2450億円と見込んでいる。

17年10─12月期の想定為替レートはドル/円が従来通りの112円とし、ユーロ/円は125円から132円に修正した。

田中稔三副社長は記者会見で、上方修正の要因について「現行事業ではカメラ、レーザープリンター、(半導体製造用の)露光装置という収益性の高い事業の売り上げが想定以上に伸びている」と説明。

買収で傘下に入れた医療機器、監視カメラや有機ELパネル製造装置の各事業についても「計画の数字よりも増えている」(田中氏)としている。

東芝<6502.T>から昨年買収した医療機器事業は、年間で4000億円超の増収効果をもたらす一方で、営業利益率は5%台にとどまり、11.2%の事務機(1━9月期)や14.7%のカメラに比べ見劣りする。今後、サービス事業比率の向上や調達の共同化などを進め、「なるべく早い時期に10%に引き上げる」(同)との考えだ。

(浜田健太郎)

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