東京の景色が一変?「次世代タクシー」の実力

トヨタが22年ぶり刷新、ミニバン型に大変貌

テーマは日本の“おもてなしの心”だ。ミニバン「シエンタ」をベースに開発し、従来のタクシーと比べると、高さは1割以上高く1.7メートルを超える。後部左側のドアは大開口の電動スライドドアにしたほか、低床フラットフロアを採用し、乗降しやすくしたことが特長だ。

大きな荷物を持った外国人観光客から高齢者、子どものほか、車いすの人でもそのまま誘導しやすいユニバーサルデザインに変更。室内は窓も大きく開放感があり、乗車中に外の景色を満喫しやすい。

日本を象徴する「深藍」を採用

「JPN TAXI」の運転席。かゆい所に手が届く作りだという(撮影:大澤 誠)

トヨタとタクシー業界は6年かけて共同開発してきた。会見で川鍋会長は「3年前に(日本交通の)千住営業所にトヨタのエンジニアが10人来て、メーターや架装を全部外して机に並べたうえで、多くの質問を受けた。その結果、A4の日報入れやPETボトルの収納場所などかゆい所に手が届く作りになった。タクシー乗務員のことを徹底して考えていることは、足を一歩踏み入れればわかる」と話した。

後部右側のドアを左側と同じスライドドアにせず、片開きドアにしたのも、乗務員の意見を取り入れたためだ。右側をスライドドアにすると、後続車からドアの開閉が認識されにくく、接触などの危険度が増す。トヨタにとってはドアの開発投資などが二重にかかることになるが、安全性を重視した結果、左と右でドアの形状を変えた。

後部座席は体の大きい外国人でもゆったり座れる。ドアは左側のみスライド式を採用した(撮影:大澤 誠)

色にもこだわった。ニューヨークが黄色、ロンドンが黒に対して、ジャパンタクシーは古くより日本を象徴する色として藍色「深藍」(こいあい)をメインカラーに採用した。

導入は東京を拠点とする大手タクシー会社から始まり、徐々に地方にも広がる見通し。川鍋会長は東京オリンピックまでに都内で3台に1台、約1万台を次世代タクシーに変え、オリンピックのロゴも入れたいとする。まずは東京でジャパンブルーである藍色に統一したタクシーを多く見かけることになりそうだ。トヨタは月間販売目標を1000台に設定しているが、19日までにすでに1300台の先行受注があるという。

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