希望の党が公約発表「ユリノミクスを断行」 金融・財政出動に依存せず、内部留保課税も
[東京 6日 ロイター] - 希望の党(代表、小池百合子東京都知事)は、22日投開票の衆院選公約で、金融緩和と財政出動に過度に依存せず、民間の活力を引き出す「ユリノミクス」の断行を掲げた。日銀の金融政策について、公約で「円滑な出口戦略を模索する」と明記。安倍政権のアベノミクス政策に対抗し、消費増税を凍結することも盛り込んだ。
衆院選公約は、1)消費増税凍結、2)議員定数の削減、3)ポスト・アベノミクスの経済政策、4)原発ゼロ――などを柱に、同党が6日、発表した。
小池代表は、同日午前の記者会見で、北朝鮮情勢や高齢化を念頭に「国家安全保障と社会保障の2本柱でタブーに挑戦したい」と強調。2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げについては、個人消費が思うように伸びない現状を踏まえ、凍結すべきと訴えた。
公約では、増税凍結の代替財源として、資本金1億円以上の企業が抱える300兆円規模の内部留保に課税する案を示した。ベーシック・インカム(最低所得保証)の導入で低所得者の可処分所得を増やすことや規制改革など、潜在成長率を底上げする選択肢も示した。
一方、日銀の金融緩和政策について、公約で「当面維持したうえ、円滑な出口戦略を政府・日銀一体となって模索する」と明記。「『ユリノミクス』で経済成長と財政再建の両立をめざす」とした。
原発政策では、2030年までに原発をゼロにする数値目標を盛り込んだ。再生可能エネルギーの比率を30%まで向上させる取り組みも公約に明記した。
憲法改正について小池代表は「地方自治のあり方は憲法(改正論議)においても不十分。(自衛隊の存在を明記するかの)9条以外にも光を当てるべき」との見解を示し、改正論議を広げる必要性をあらためて訴えた。
(山口貴也)
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