ラスベガス乱射で露呈、高級ホテルの「盲点」

接客業界のセキュリティ体制はゆるいまま

容疑者は宿泊していた32階の窓を割って、銃を乱射した(写真:Hilary Swift/The New York Times)

10月1日(日曜日)の夜、米ラスベガスで銃を持った男が50人以上を殺害する前、彼は大量のライフルを持ったままセキュリティを通過し、マンダレイ・ベイ・ホテルの32階まで上がったと警察が発表した。

銃を乱射したスティーブン・パドック容疑者は、少なくとも20丁のライフルと数百もの完成弾薬を持って、セキュリティも行っているホスピタリティ会社の担当者(多くのホテルはゲストを迎えているように見えるよう、軽装で働いている)が警備するホテルのロビーを悠然と通り抜けた。

欧米のホテルのセキュリティ対策はゆるい

大半のホテルの警備は、こうした銃犯罪に目を光らせるより、スリ被害を減らすことや、手に負えない泥酔者を確保すること、宿泊しないのにホテル内をうろつくやからを追い出すことに主眼を置いていると、警護会社ASソリューションで警備コンサルタントを務めるマック・シーガル氏は話す。

シーガル氏が主に活動する中東やアフリカのホテルと比較すると、欧米のホテルは凶行の可能性対しての「取り組み方がはるかに緩い」と、同氏は指摘する。

これには、宿泊客が干渉を嫌がるという事情もある。

爆発物感知器やX線検査機器は、空港ではごく普通の装備だが、ホテルに配備されることは今後もまれだろう。保険仲介業アーサー・J・ギャラガーで不動産と接客部門の副責任者を務めるジム・ストーバー氏はその理由を、多数の上客がプライバシーの確保をホテルに期待しているからだと説明する。

「接客業界は反テロ対策において足並みがそろっていない。対症療法ではダメで、予見して対策を講じなければならない」とストーバー氏は話す。

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