新型「フィット」vs.「アクア」を徹底比較 ホンダがHVシステム刷新で、燃費“世界一”を奪取

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そして、これから日本市場で始まるのが、アクアとの“頂上決戦”であろう。

ホンダは、新型フィットを国内で発表する前になんと約2万5000台にも上る受注を獲得している。実車が公開されたのは5日の発表会が初めて。実車を見ていないのに、購入を決めたユーザーがそれだけいるということだ。「初代、2代目をはるかに上回る」(峯川尚専務・日本営業本部長)出足となった。

新型フィットのHV比率は約7割へ

そして、従来モデルと異なるのはHVに対する消費者の期待の大きさ。2代目はモデル全体の販売に占めるHVの比率が4割程度だったが、3代目の新型フィットは「7割ぐらいになりそう」(峯川専務)という。販売の中心となるHV仕様のライバルは、間違いなくアクアとなる。

新型フィットHVとアクアには、どんな違いがあるのか。東洋経済オンラインは、旧型フィットとの違いもわかるように、3モデルの主要諸元(スペック)を一覧表にまとめてみた(右図表参照)。試乗はしていないが、展示車両ベースで両方の車も見比べた。

新型フィットとアクアを見比べ、真っ先に目につくのが価格設定だ。新型フィットHVは163.5万~193万円。アクアは169万~194万円。お互いにユーザーの比較検討対象になりえるため、販売現場で、ほぼ“ガチンコ勝負”となるのは間違いない。

新型フィットHVのライバルとなるトヨタの「アクア」 (撮影:風間 仁一郎)

新型フィットHVとアクアの燃費の差は1km/L。これだけで購入の決め手となるほどの差ではないかもしれないが、9km/Lの差で、旧型フィットHVよりもアクアを選んでいたようなユーザーは、迷うかもしれない。

内外装のデザインは好みが分かれるところだろうが、フィットのほうが高い分、車内は頭の余裕がある。半面、アクアのほうが流れるようなデザインに見える面もある。前後タイヤの距離を示すホイールベースはアクアのほうが若干長いが、センタータンクレイアウトを採用しているためか、新型フィットのほうがアクアよりも後席の余裕はあるように感じた。身長170cm程度の記者の実感では、拳1コぐらいの違いはある。

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