なぜ「TX」でトラブルや不祥事が相次ぐのか

「安全なはず」のつくばエクスプレスに何が?

乗客急増に社内体制の整備が追いつかず

TXの乗客数は開業から10年で2倍以上に拡大するという急激な増加を続けている。

ところが、開業初年度の2005年と現在を比較すると、駅職員数は当初の207人から2年目に225人に増えたものの、その後は1人増にとどまる。

ほかの鉄道会社では朝夕のラッシュ時に警備会社やアルバイトなどが乗客整理を補助するが、同社は駅職員のみで対応している。

昨年11月、秋葉原駅のトイレで首をつった状態の客が発見された。その際、駅員が構内を巡回していないのに、したことにするという虚偽の報告が発覚。後の調査では過半数の駅で巡回前にあらかじめ巡回済みと記録していたことが明らかになった。

背景には、巡回時間にほかの業務が重なりかねないという事情がある。

「乗客対応で事務室に誰もいない時間帯もある」と、ある社員は明かす。駅員は巡回など定常業務の合間に改札口での精算、車いす利用者の乗降補助などの業務を行う。乗客増に合わせ駅員を増やさなければ、業務の繁忙度は増す一方だ。

2015年には労使協定を超えた時間外労働があったなどとして上野労働基準監督署から是正勧告を受けている。だが、社員からはいまだに「人手不足で残業や休日出勤が常態化している」との不満が漏れる。労働環境の抜本的な改善にはつながっていないようだ。

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