アサヒ、今期の通期見通しを上方修正 国内飲料や中東欧事業の連結化が寄与
[東京 3日 ロイター] - アサヒグループホールディングス<2502.T>は3日、2017年12月期(国際会計基準)の業績見通しを上方修正した。中東欧事業をあらたに連結化したほか、国内飲料事業なども好調に推移している。配当は、当初年間60円(前年は54円)を計画していたが、これを69円に引き上げた。
連結売上収益は1兆8200億円から2兆0300億円(前年比18.9%増)とし、初めて2兆円超えとなる。事業利益は1650億円から1880億円(同26.6%増)、営業利益は1460億円から1673億円(同22.2%増)へとそれぞれ引き上げた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト15人の営業利益予測の平均値は1701億円となっている。増収効果に加え、製造原価の低減や固定費全般の効率化も利益押し上げに寄与した。
昨年買収した西欧事業が計画を上回って推移しているほか、第2・四半期から中東欧事業も連結を開始したことで、国際事業の事業利益は前年比4.7倍の589億円を見込む。
国内飲料事業は、「カルピス」や「ワンダ」など主力ブランドが好調に推移している。一方、国内ビール類(ビール、発泡酒、新ジャンル)の販売数量は0.8%減を見込む。6月からの安売り規制の影響について、濱田賢司CFO(最高財務責任者)は会見で「影響が全くないとは言えず、年内は慎重に見なければならない」と述べた。
17年1―6月期の連結売上収益は9373億円(前年同期比20.4%増)、事業利益は745億円(同36.6%増)、営業利益は707億円(同34.0%増)となった。欧州事業が加わったことで、海外売上高比率は27.3%に上昇した。
(清水律子)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら