8月に投資家が狙う「新コア66銘柄」とは何か 日本株は「2つの流れ」に資金が集まりそう
今や投資家の注目点はその積み上がった利益の使途に集まっている。株主還元や、設備投資等、投資家にとって前向きにこの資金を活用する企業には、評価が高まりそうだ。
資金が集まる「2つの流れ」ができつつある
さて国内の予定表を見ると、週末に4-6月期のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用実績が発表になる。ここで話題になるのが、今後GPIFの運用スタイルの主流をなすと思われるESG投資だ。
ESG投資とは、E(環境への配慮)、S(社会的責任)、G(企業統治)の3つの基準に適合した持続可能企業に投資しようというものだが、考えたら当たり前のことで、社会に害をなす悪徳企業が存続できるわけはなく、ファンド運用に整然とした理屈を付けたに過ぎない。
しかし、多くのファンドがこの基準で投資するわけで、ESGランク上位の銘柄が中心になることは間違いない。特に、今回GPIFが採用し、すでに1兆円を投資した3指数(「FTSE Blossom Japan Index」「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」「MSCI日本株女性活躍指数」)共通に組み入れられている66銘柄に、他の資金も流入することは十分考えられる。
この「新コア66」と言うべき銘柄には注目だ。いくつかの銘柄を挙げると、オムロン、ヒューリック、OLC、ニコン、三井化学、大成建設、大林組、鹿島のようにすでに動き出している銘柄から、日本郵船、丸井、TOTO、イオンのように低迷していて買いにくい銘柄まで、この66銘柄は面白い。
もう1つの流れは何か。今週の日経平均予想レンジは1万9750円―2万0300円と、なおもモミ合い予想をせざるを得ない。米国株と同じく、企業業績以外に上放れを期待する理由がないからだ。
日経平均は、筆者の予想レンジ下限である1万9750円が出ると、日銀の「七夕買いオペ」で維持された当日の安値1万9856円を割れ、ミニ上昇トレンドが崩れることになる。
すでに25日移動平均線を5日間割れたままということもあって、チャートの形はかなり悪くなる。しかも、ドルベースでの日経平均は先週、6月中旬以来の高水準を回復し、外国人投資家のアロケーションが変わる可能性がある。変わる先は、中小型新興市場株だ。個人投資家を巻き込んだ新興市場フィーバーが、新コア66銘柄とともに、8月相場の中心になると見る。
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