新ホテル続々進出、「泊まれる銀座」へ大変貌 2020年に向け、銀座がホテル開発の最前線に
三井不動産はすでに銀座で「三井ガーデンホテル銀座プレミア」と「ミレニアム 三井ガーデンホテル 東京」の2軒を運営している。今回は三井ガーデンホテルより上級のブランド「ザ セレスティン」を開発した。今年9月以降、京都祇園、銀座、芝(港区)と立て続けに開業する。銀座では既存ホテルに比べて客室単価が2万円近く高く、3万〜3.5万円を見込む。
同社でホテル事業を担当する入山惇一主事は「銀座の喧噪から一歩離れ、落ち着いた雰囲気。食事やサービスの質を高めた、滞在を楽しめるようなホテルになる」と意気込む。
ホテル業界にとって銀座は建築規制が厳しいうえに、不動産の取得競争が激しく、大きな土地を確保しにくい。そのため車寄せや宴会場がなく、レストランも少なくし、100〜200室程度と小ぶりにせざるをえない。その一方で新ブランドを投入し客室単価を高めるとともに、低層階には小売店などテナントを誘致することで収益を確保する。
ただ、このまま物件価格と建築費の高騰が続けば、さらに客室単価を上げざるをえない。思惑どおりに顧客を集められるか。
森トラスト社長、同時開業戦略を語る
――高級ホテルの新規開業では珍しい、同エリア内で2軒同時の開業となる。狙いは何か?
元々は虎ノ門で開発中のゲートタワーに「エディション」を誘致するつもりでいた。交渉中の2015年冬に銀座で土地を取得した。
ただ、銀座は規模が小さいのでエディションをやるのは難しい。(マリオット・インターナショナル側に)相談したところ、虎ノ門の約200室をフラッグシップに、銀座の80室をサテライトに、両方足して約300室でやったら面白い、となった。
銀座という場所柄、個性的なものも含めていろいろな提案があった。その中でもマリオットに委託することに意義がある。同社には1億人の会員がおり、世界中でプロモーションがなされる。単純な独立系(ブランドのホテル)ではなく、ビジネススキームとしてこういったものが必要だ。
高級なライフスタイルホテル「エディション」を、銀座と虎ノ門という違った特徴の街で同時開業するインパクトも大きい。まさにベストチョイスだ。
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