訪日観光客が復活!大阪の百貨店は活況だ 中国人観光客が大挙して押し寄せている
なぜ今、大阪が好調なのか。各店の担当者は、格安航空会社(LCC)を利用する客の増加だと口をそろえる。
関西国際空港(関空)では2014年夏ごろからアジア圏からの航空便が徐々に増加。2017年1月末にはLCC専用だった第2ターミナルビルを拡張し、国際線の乗り入れも増やしている。
「関空の旅客の6割以上が外国人。ほかの空港に比べても突出して多い。国際線旅客数は、開港以来の最高水準を更新し続けている」(運営する関西エアポート)。関空の発着枠には余裕があり、今後、さらなる便数増加も見込めそうだ。
訪日観光客には日本人と同レベルの接客が必要
こうした恩恵を最も受けるのが、大阪市内の玄関口である難波周辺。ここは訪日観光客にとって、空港から1時間足らずとアクセスが良く、深夜まで観光客でにぎわうエリアだ。
難波駅に直結する高島屋大阪店も「やはり地の利は大きい。台湾や韓国からの観光客も増えている」(店内営業担当の西辻正美副店長)という。同店の免税売上高は前年同期比8割増(3~6月)と驚異的だ。
高級ブランドや家電製品など、高額品が中心だった「爆買いバブル」は2016年半ばに失速したが、今度は客数の増加によって、免税売上高が回復している。かつて団体旅行で訪れた観光客がリピート客として、家族やカップルなどの少人数で訪れている。
好調の難波周辺も以前と様相は異なる。最近では、化粧品や食品などの消耗品が人気だ。また、個人旅行の顧客が圧倒的に多いという。さらに、メークアップのサービスを求める客が増えるなど、単なる購買ではなく体験を通じたコト消費も広がりつつある。
「訪日観光客のニーズは多様化しており、接客サービスの充実が必須だ。日本人と同じレベルの接客を求めている」(高島屋大阪店の西辻副店長)
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