「レクサスLS」最高級セダンに課された新使命 豊田章男社長は「初代の衝撃を超えろ」と指示

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そして注目度が高いのは、自動運転技術につながる「レクサス・Coドライブ」の搭載だ。

先行車の追随、車線維持、そして車線変更支援の3つの機能を連携させることで、高速道路や自動車専用道路で自動運転に近い運転支援を実現し、ドライバーの運転負荷を大幅に低減する。

”高度運転支援”でライバルに対抗

トヨタはこれまで自動運転についてあまり発表しておらず、競合に比べて存在感が薄かったが、レクサスLSで相当に力を入れてきたことが伺える。トヨタは今後、こうした先進技術を量産車にも搭載していく方針で、小型化とコストダウンを急ぎたい考えだ。

LSにはさまざまな高度運転支援システムが搭載されている(撮影:尾形文繁)

一方、トヨタは今回も「自動運転」という言葉の使い方には慎重で、マーケティングや販売現場には生かしていない。

伊勢氏は、あくまで「LSは将来の自動運転につながる高度運転支援技術を搭載した車」という言い方に留める。そのうえで、「自動運転という言葉はメーカーの間で使われ方に幅がある。ドライバーは何もしなくていいという誤解や過信を招かないようにしたい」と強調する。

レクサスLSにとってのライバルは、メルセデス・ベンツ「Sクラス」、BMW「7シリーズ」、アウディ「A8」といったドイツを代表する高級車“ジャーマン3”の旗艦車種となる。これまでデザインや走行性能で追撃してきたが、今後は将来の自動運転を見据えた戦いが本格化するだけに、LSの果たす使命は大きい。

冨岡 耕 東洋経済 記者

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とみおか こう / Ko Tomioka

重電・電機業界担当。早稲田大学理工学部卒。全国紙の新聞記者を経て東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部などにも所属し、現在は編集局報道部。直近はトヨタを中心に自動車業界を担当していた。

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