フォードがハケットをCEOに抜擢した理由 シリコンバレーと闘うための大決断
【ミシガン州ワシントン/ディアボーン、5月22日(ロイター)】– 2017年5月22日月曜日、アメリカの自動車メーカーの難航する株価と、長年のライバルとシリコンバレーからの脅威と闘う能力について投資者の間に募る不安に応え、フォード・モーターが突然、ジェームズ・ハケット(62)を最高経営責任者(CEO)に任命した。
ファミリーで米国第2位の自動車メーカーを事実上コントロールするビル・フォード・ジュニアは、ハケットに経営判断のスピードを速めるよう望んでいる。しかし、費用を削減するよう望んでいるとは話したものの、どのようにこれまでの運営を変更するべきかについて新しいCEOに対して詳しい指示を与えることはなかった。
「われわれのライバルの時計の速度によれば……われわれはさらに早い決断を下さなければなりません」と、フォード・ジュニアは話した。同件の会見を行った内部関係者によると、フォード・ジュニアは同社の運営にさらに積極的に参画することを予定しているという。
1400人のホワイトカラー労働者を解雇
5月17日、1400人のホワイトカラー労働者を解雇することを公表したフォードは、来る3~6カ月の間にさらに大きな費用削減を行うことを検討しているという。これは同社の役員による話だが、同件はまだ最終確定していないため、誰が話したかについては匿名だ。
今回、CEOに選ばれたのはハケット氏。同氏は方向転換のエキスパートとして知られており、2016年にはフォードの自動運転車とそれに関係するプロジェクト課の開発を先導した。そのハケット氏が、CEOになって3年足らずのマーク・フィールズ(56)にとって代わった。
フィールズの突然の免職はフォード社のほとんどの者を驚かせたが、同社の方針についての懸念が高まってきていたのも事実だ。