日経平均は続伸、前週末の米国株高が支援 東証1部の売買代金は1カ月ぶりに2兆円割れ
[東京 22日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。前週末の米国株の上昇を支えに買いが先行。上げ幅は一時130円を超えたが、トランプ米大統領を巡る「ロシアゲート」疑惑や、北朝鮮情勢に対する警戒感が相場の重しとなり、上値追いの姿勢は限られた。
様子見ムードも徐々に強まり、東証1部の売買代金は4月18日以来、約1カ月ぶりに2兆円を下回った。
東証1部の出来高は今年3番目の少なさとなった。TOPIXも続伸。業種別では海運、医薬、繊維を除く30業種が値上がりした。上昇率トップは鉄鋼で、ノンバンク、不動産が続いた。
21日の北朝鮮によるミサイル発射を受け、地政学リスクの高まりが警戒された。ドル/円<JPY=>は早朝に一時110円台後半まで円高が進行。ただ東京市場の寄り付き前には111円台まで戻していた。その後、為替が円安に振れたことは日本株の下支え要因となったが、引き続き外部環境の不透明感が意識され、高値圏では利益確定売りが出た。
東証1部の値上がり銘柄数の割合は67%となった。「個別で好決算の企業を物色する流れは変わっていない」(いちよし証券投資情報部課長の及川敬司氏)という。一方、後場の日経平均の値幅(高値と安値の差)は約35円にとどまり、大引けにかけてこう着感が一段と強まった。
個別銘柄では、ソフトバンクグループ<9984.T>がしっかり。1銘柄で日経平均を約18円押し上げる要因となった。同社は20日、テクノロジー分野に投資する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の初回出資が完了したと発表した。総額は930億ドル超(約10兆4000億円)となり、今後6カ月間で1000億ドルまで引き上げる。ファンドはソフトバンクグループの連結対象となる見込みで、業績への好影響を期待した買いが入った。
半面、セガサミーホールディングス<6460.T>が年初来安値を更新。SMBC日興証券は19日付のレポートで、セガサミーHDの目標株価を1500円から1400円に引き下げた。パチスロ機需要の低迷が想定以上に長引いているとしており、これを嫌気した売りが出た。
東証1部騰落数は、値上がり1354銘柄に対し、値下がりが531銘柄、変わらずが131銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19678.28 +87.52
寄り付き 19670.48
安値/高値 19618.73─19722.93
TOPIX<.TOPX>
終値 1567.65 +7.92
寄り付き 1566.64
安値/高値 1562.05─1568.84
東証出来高(万株) 146741
東証売買代金(億円) 19224.02
(長田善行)
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