スズキ、今期営業利益は前期比10%減を予想 インドが伸び世界四輪販売は300万台突破へ
[東京 12日 ロイター] - スズキ<7269.T>は12日、2018年3月期の連結営業利益が前期比10%減となる見通しと発表した。インドなど海外での四輪車販売が伸び、世界販売は2年連続過去最高を更新し、初の300万台超えを見込むが、販売費用や研究開発費、減価償却費の増加などが響く。
会社の営業利益予想2400億円は、トムソン・ロイターの集計したアナリスト21人の予想平均2547億円を下回る。
インドでの増販に伴う費用増など諸経費で400億円、研究開発費の増加で190億円、減価償却費の増加で170億円それぞれ営業利益を押し下げる。
今期の想定為替レートは1ドル=110円(前期は108円)、1ユーロ=115円(同119円)、1インドルピー=1.65円(同1.63円)などに設定。為替変動による営業利益への影響は、その他の通貨も含めると、差し引きゼロになる見込み。
今期の売上高は同7.3%増の3兆4000億円、純利益は同9.4%減の1450億円をそれぞれ見込む。年間配当は1株当たり前期と同じ44円を予想する。
今期の四輪の世界販売計画は前期比5.2%増の307万1000台。日本は同1.0%増の64万5000台。アジアは同6.0%増の198万3000台で、このうち、主力のインドは8%増を計画する。欧州は9.1%増の26万7000台を想定する。
同時に発表した2017年3月期の連結決算は、売上高が前の期に比べ0.3%減の3兆1695億円だった。為替の影響などにより減収となった。営業利益は同36.5%増の2667億円。為替によるマイナスの影響はあったものの、インド、欧州での四輪販売増が寄与した。
鈴木修会長は会見で、トヨタ自動車<7203.T>との提携内容の具体化について、協議は「全般的に静かに進化している、ゆっくり進んでいく」と述べるにとどめ、詳細な言及を避けた。両社は今年2月、環境・安全・情報技術、商品・ユニット補完などに関して協業の検討に入ることで合意。直ちに推進体制を立ち上げ、具体化を目指すとしていた。
(白木真紀 編集:内田慎一)
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