トヨタとホンダ、充電インフラ推進の思惑 HV先行の2社が日産、三菱自のEV陣営と連携
「普段は競争の激しい自動車メーカーだが、次世代車両普及のために協力しあうことにした」。29日、東京都内での4社共同会見に臨んだ日産の川口均・常務執行役員はこう述べた。日産の「リーフ」や三菱自の「アイミーブ」は、当初の想定よりも販売が振るわない状況が続いている。
その原因の一つと指摘されるのが、充電インフラの普及が遅れていることだ。現在、日本では30分程度で80%までの充電ができる急速充電器が1700基、満充電に8時間程度かかるが家庭用電源を利用できる普通充電器3000基強が設置されているが、EVが普及するための十分な数には至っていない。
27日の会見で、4社連合は普通充電器8000基、急速充電器4000基を来年10月までに整える意向を示した。「あくまでこの数字はミニマム」(日産の川口常務執行役員)。さらなる設置上積みについての可能性も示唆した。
充電器メーカーや電力会社とも連携
今後の連携の拡大については、充電器メーカーや電力会社などの協力も受け入れていく方向だ。EVの展開を始めている輸入車勢については、「われわれが流した汗を、ただ乗りで取って行かれるのはうれしくないが、応分の負担をしていただくことで、みんなでマーケットを大きくしていきたい」(三菱自の蓮尾隆一・国内営業本部長)と本音も聞こえてくる。
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