LINEモバイル、開業後初めて明かした「実像」 口コミ戦略の次は店舗販売やTVCMを開始

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LINEモバイルの料金プランは音声通話なしの「LINEフリープラン」が月額500円から。音声通話ありの「コミュニケーションフリープラン」が月額1110円から。データ容量に関係なく「LINE MUSIC」を使える「MUSIC+(プラス)プラン」が月額1810円からだ(月間のデータ容量3~10ギガバイトによって料金が変わる)。

嘉戸社長が最も強調した実績は「満足度93%」というアンケート結果だ。この93%という数字は「とても満足」(31%)、「満足」(48%)、「やや満足」(14%)を合計した数字なのだという。満足している理由は「プランの価格/シンプルさ」が最も多かった。

契約件数は「競合上開示せず」

一方で、最も関心の高い契約数の実績は「競合との関係があるので公開を控えている」(嘉戸社長)。「今後、10万、50万などきりのいい数字になったら開示する予定はあるのか」と聞かれると、「その計画はない。メルクマールになるわかりやすい数字が出てきたら公開するかもしれないが」と消極的な姿勢を示した。

半年の実績に自信を示す嘉戸彩乃社長(撮影:梅谷秀司)

2月24〜27日に実施したアンケート調査の回答数が9204人だったことからすると、現在の契約数は数万件台といったところだろうか。半年で数万件というのは上々の出足といえそうだ。

親会社LINEの舛田淳取締役CSMO(最高戦略・マーケティング責任者)は、「想像にお任せします」と余裕の笑みを浮かべる。というのも、売れていないから開示しない、というわけでもなさそうだからだ。たとえばアマゾンではSIMカード部門の売れ筋ランキングで最高2位(3月13日時点)になった。「常時3位以内にいる」(嘉戸社長)。

「格安SIM」は、安さに敏感なサラリーマン層を意味する「SIMおじさん」に受けている。が、LINEモバイルでは、「80歳代、70歳代、60歳代の親に、子どもが買って渡しているんだろうな、という印象。(LINEユーザーの)お子さん、大学生のユーザーも多い」(同)。

他社ではサラリーマン中心だと昼休みに通信が集中して遅くなる現象がよく見られるが、「いろいろなユーザーに使っていただいているので、通信のピークが他社と違う。それが満足度につながっているようだ」(同)。

LINEモバイルの最大の売りは、通信量が上限に達してもLINEやツイッター、フェイスブックなどSNSの使い勝手が変わらない「カウントフリー」というサービスだ。LINEやSNSはデータ通信量にカウントしないという意味で「カウントフリー」というサービス名にした。

このサービスに追随する動きはすでに他社で出てきている。だが、「本当の意味で同じサービスをしているところはない。データ容量を使い切ってもLINEやSNSが使えるのは当社しかない。私たちはパッションを持ってカウントフリーをやっている」(嘉戸社長)。

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