打倒ヤフー!LINEがニュース大改革に動いた 男性・中高年にもウケる「王道」を目指す理由
国内で6600万人が使うメッセンジャーアプリ・LINE。先週、そのサービス画面にある"変化"が生じたことにお気づきだろうか。2月23日、アプリのアップデートを実施し、アプリメイン画面下部(Android端末の場合は上部)にあるタブが、従来の4つから5つに増えたのだ。
「友だち」「トーク」「タイムライン」「その他」の4つタブに加えて新設されたのは、同社が提供するニュースキュレーションサービス「LINE NEWS」を開くための「ニュース」タブ。これまでは公式アカウントを友だち登録することでトーク画面に定期配信されたり、タイムライン(友だちや公式アカウントが投稿した内容を時系列で閲覧できる)の画面から閲覧できたりしたニュースを、メイン機能の一つに格上げした格好だ。
LINE NEWSは国内で4600万人の月間利用者数を誇る。出澤剛・LINE社長は今回の刷新について「単にタブを追加しただけではない。いちばん使われる"本流"のスマホニュースサービスになるため、中身も大幅に刷新した」と力説する。一体どんな展望を持っているのか。
業績へのプラス効果も期待大?
実は、正式なサービス改変に先立ち、LINEは一部の一般ユーザーのサービス画面を新バージョンのタブ配置で表示し、反応を見るテストを実施していた。その結果は、会社側で想定した以上にポジティブだったという。
「これまでニュースページの読者は10~20代女性の比重が高かったが、30~40代の働き盛りの男性にもリーチが広がった」(LINE NEWS企画チームの上田恭史マネージャー)。さらにLINEユーザー全体に占めるニュース利用者の割合が従来の約70%から、タブを新設した新バージョンでは約85%へと改善したのだ。
自社アプリ内に掲載する広告が収益の4割以上を占める同社にとって、ユーザー層の拡大は重要な意味を持つ。若い女性にユーザーが偏れば、マッチする広告も美容・健康、アパレル関連など、ジャンルがある程度限られてしまう。ユーザー層が広がれば、男性向け、ビジネスパーソン向けに訴求したい広告主にとっても魅力が増すはずだ。
特にニュースのページは、LINEのサービスの中でも広告の掲載面が豊富だ。活性化できれば、業績へのインパクトも小さくないだろう。
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