相鉄「深夜の切り替え作業」で何が変わる? 時間との闘い!高架化作業を密着取材
天王町駅はもともと高架構造の駅。当初の計画では駅全体を新しく造りなおす予定だったが、コストダウンと解体による騒音・振動などを軽減するため、半分程度の部分は基礎や柱などに耐震補強などを施して活用し、新しい高架線につながる残り半分を造りかえる計画に変更された。
この日同駅で行なわれたのは、これまで地上駅だった星川駅に向けて下り坂となっている従来の線路を、新しい高架線につなぐための工事だ。このためには、ホームの一部を撤去した上で軌道を約2.5メートル横に移動するという、やや大がかりな作業が必要になる。
線路の砂利撤去はあっという間
終電の発車から約10分後。駅のホームや線路上では、すでに大勢の作業員が軌道の移設に向けてホームの解体作業にあたっていた。撤去する部分のホームは、鉄骨などで足場を組んだ仮設構造となっているため、みるみる解体が進んでいく。
線路では、作業員が線路の周りにある袋の撤去作業を進めていく。この袋の正体は、線路に敷かれているバラスト(砂利)。限られた時間での撤去作業の際に砂利をかき集めたりしなくても済むよう、あらかじめ袋に詰めた状態で線路に敷いてあったといい、作業はスムーズに進んでいく。
ホームの解体が進むと、新しい高架線につながる星川寄りの部分では、下から新しい軌道が姿を現した。事前に高架線へと通じる軌道がホーム下に敷設してあり、切り替え当日はホームを撤去するだけで済むよう準備してあるためだ。短時間で工事を確実に終わらせるため、事前にさまざまな準備を施しているのだ。
バラストやホームの撤去が進むのと並行して、駅の星川寄りではレールの切断作業も進行。従来の地上線から新しい高架線へと軌道をつなぎ変えるために必要な作業だ。つい先ほどまで電車が走っていたレールは、バーナーによってほんの10分程度で切断が完了してしまった。
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