ヤフオクがフリマへ「ついに本格参入」の真意 ユーザーの高齢化を食い止める武器になるか

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かつてはメールが基本だった出品者と落札者のやりとりも、今はワンクリックでできるように簡便化を進めた。その甲斐あってか、ヤフオク自体の年間の流通額は8600億円、現在のユーザー数は1800万人と、フリマアプリが台頭する中でも堅調だ。

「サービスの歴史が長い分、(古く使いにくいという)凝り固まったイメージが付いてしまっているのは事実。今後は、進化している部分をもっと上手に伝えていかなければならない」と一条氏は語る。

女性に人気の「ブライス」でアピール

メインキャラクターの「ブライス」。ヤフオクが女性向けも意識していることを示すキャラクターだ(写真:ヤフー)

そこで今回は、フリマ機能の本格展開に合わせテレビCMを実施する。メインキャラクターには、中高生からアラサーまで幅広い年齢層の女性に人気のファッションドール「ブライス」を起用した。「中高年男性が使っているサービス」という大方のイメージから大きく転換を図り、ユーザーに占める若年女性の比率を上げていく考えだ。

ユーザーの高齢化はヤフー全体にとって頭の痛い問題。国内最大のニュースプラットフォームとして君臨し続ける「Yahoo! ニュース」にも、最近では10~20代の読者から圧倒的な支持を得る「LINE NEWS」をはじめ、多くのライバルが出現している。

ヤフーを若年層にとっての“オワコン企業”にしないために、ヤフオクの「フリマ」を強力な武器に育てることができるか。巨人・ヤフーのイノベーション力が問われることになる。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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